スピリチュアルとは

スピリチュアルとは、本来霊性や精神性を指す言葉として使われてきた歴史があります。
また、霊性や精神性界、スピリチュアリズムに関わる意味では、スピリチュアルとも言われています。

人々の暮らしがより近代化されてくると、これまで宗教学の分野で使われていた「スピリチュアル」という言葉は、心理学や終末期医療の分野でも取り扱われるようになりました。

宗教として取り扱われてきた歴史を持つスピリチュアルが、より人の命や暮らしと密接したものとして捉えられるようになり、生活の質、すなわちクオリティ・オブ・ライフ（QOL）の向上のために使われるようになったのです。

今回は、身近に感じられるスピリチュアルについて、どのような歴史を辿ってきたものであるかを紹介したいと思います。

 

宗教的なスピリチュアル

スピリチュアルは、個人の内面や精神に関わることであるため、宗教的に捉えられることが多かった歴史があります。
これは、それぞれの感情が宗教に由来したり、信じるものの相手が宗教的象徴であった歴史が影響していると考えられます。

個人の感情が、それぞれのものであるという考えが根付く前は、宗教が人や人々の暮らしに大きく影響していたためでしょう。
このため、スピリチュアルそのものも、宗教的に考えられることが多い歴史がありました。

しかし、近代では、欧米をはじめとして、特定の宗教を信じていないけれど霊性は信じているという人が増えています。特定の宗教に由来するものではないけれど、科学的根拠を持たない感情が動くときがあると感じる人が増えているということでしょう。

もちろん、宗教とスピリチュアルが深く関わっていることは否定できません。宗教を信じないという考え方も、宗教があって成立する考え方です。

しかし、近代になって生活が多様化する中で、スピリチュアルの歴史にこだわることなく、捉え方が変わり始めているのと言えるでしょう。

 

日本での歴史は

日本では、スピリチュアルはどのような歴史を辿ってきたのでしょうか。

1995年頃からヒーリングなどが徐々に知られるようになってきました。そして、2000年頃を境に、「スピリチュアル」という言葉が急速に浸透し、人気や注目を集めるようになった歴史があります。

これまで霊能者と呼ばれていた人が、スピリチュアルカウンセラーと名乗るようになったこともこの頃だと言われています。

2000年頃を過ぎると、デジタル化が進んだことも手伝って、人々は得たい情報を得たいときに手に入れられるようになります。
このため、固定の考え方や捉え方がより柔軟なものとなり、個人レベルの癒しを求めるようになりました。

 

許しの背景

スピリチュアルが人気や注目を集めるきっかけとなった理由に、テレビ番組やイベントがあると言われています。もちろん、テレビやイベントは人々に大きな影響を与えたことは間違いありません。

しかし、人気や注目の背景には、より個人化が進む中で、傷付いたり孤独を感じる人が増えたことや、すべてが自己責任であるという考え方が浸透した影響もあると考えられています。この中で、自分の存在を許してもらえる背景が人気や注目の背景にありました。

厳しく真面目とされてきた歴史を持つスピリチュアルが、実は自分にとって優しく受け入れてくれる存在として受け入れられたことが、人気や注目の背景だと考える人もいます。

また、多忙を極める現代人は、自分のライフスタイルに合わせてスピリチュアルや癒しに対しても、効率の良さを求め始めました。

 

QOLの向上を求めて

スピリチュアルは、宗教学の分野で使われていた歴史があります。霊性や精神世界そのものが宗教として取り扱われていたことが要因でしょう。

しかし、人々の暮らしが変わるに従って、求めるものが変わりました。
人々は、スピリチュアルに特定の宗教を求めるのではなく、個人の癒しを求めるようになるのです。

さらに、現代では個人がそれぞれの自己責任において、より良い生活を求め、生活の質を向上しようと思うようになります。より良い生活を、より効率良く実現したいと願うと同時に、スピリチュアルに対してまた個人レベルの癒しを求めるようになったのです。

しかし、歴史と現代が共通していることは、人々はスピリチュアルに対して、QOLの向上を求め続けていることでしょう。

自分ではどうにもならないモノ・コトについて、宗教という特定の考え方に捉われずに、許され、癒されたいと思うのは歴史に関係ないことなのかもしれません。

 

精神的に質の高い暮らしを求めるときには

個人がより自分に合った生活を求める現代では、それぞれが求めるものを実現できるようになりました。しかし、同じように個人の責任が問われることも多くなっています。

肉体的な疲れだけではなく、精神的な疲れを常に感じている人は多く、充実した生活に、経済的身体的な理由と同じように精神的な余裕や安定を挙げる人は少なくありません。

精神的に質の高い暮らしを求めるときに支えとなるのが、スピリチュアルです。

スピリチュアルカウンセラーに相談することで、自分の悩みや迷いが解決したり、先が見えたりすることがあります。

また具体的な解決は先の話になったとしても、辛い気持ちをスピリチュアルカウンセラーに話すことで、気持ちに整理が付き、精神的に安定することが多くあります。

誰にでも、弱さや迷いがあります。そのようなときは、自分だけで悩むのではなくスピリチュアルカウンセラーを訪ねてみてはどうでしょうか。

 

まとめ

ここまで、スピリチュアルの歴史と人々がスピリチュアルに求めるものの変化の歴史について詳しく紹介しました。
スピリチュアルは、宗教に由来し、宗教学の分野で使われてきました。

しかし、心理学や終末期医療に取り入れられたことによって、より身近な存在となりました。そして、テレビ番組やイベントによって、個人の日常生活に浸透するようになった歴史があります。

人々の生活により密接して感じるようになったスピリチュアルに、許しや癒しを求めるようになります。

自己責任を問われることが多くなった現代では、個人の許しというのは、非常に大きな影響を与えることはいうまでもありません。
人々が暮らしを続けるうえで、これからもスピリチュアルは密接に関係していくものでしょう。

何かに迷ったり、悩んだときに心から頼れるものが、スピリチュアルなのです。